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とうとう自衛隊に入隊…ってか案外余裕じゃん!入隊後の流れ

さて、前回の記事でも書いた通り、晴れて自衛隊の門をくぐった僕。着隊日は確か3月24日だったかな?春晴れの気持ちいい天気の日だった。

そんな日を少し振り返ってみたいと思う。未来の自衛官の方には参考になる内容だと思うので、是非ご覧いただきたい。

目次

入隊してからの初訓練!挑め果敢に!

班長から一通りの説明を受け、とりあえず同部屋になった8人が必死に縫い物をする。

そう!自衛隊入隊後の初訓練は、支給される完品へひたすらネームを縫う作業になる。もちろん縫い物なんか学校の家庭科でやったくらいだから、お粗末な完成品が目に浮かぶ。

支給されたのは刑務所ばりの薄水色のジャージ上下。これにとりあえず白のネームをひたすら縫った。

ちなみに後日支給される戦闘服。俺の時代は迷彩服ではなく、平常時はOD色の作業服だった。

まぁ迷彩服でもそうなんだけど、とりあえず生地が分厚い…針がなかなか通らない。

裁縫が苦手とか関係なく縫いにくい。今後入隊するみんなは、縫い物の訓練を予習として実施した方が賢明だ。

残念なことに着隊初日などは記憶が薄れ、縫い物以外に何をしたか覚えていない。夕方まで縫い物して、飯食って、風呂入って、そんで夜に講堂に集まったのかな?

まぁそこで思ったのは、自衛隊って結構余裕じゃん!班長も優しいし、縫い物のやり方だって笑顔で教えてくれた。

失敗したってテヘペロで万事解決!あー案外こんなもんなんだ、これならやっていけそうだな!ニヤリ

そんな事を考えながら、見たこともない二段ベッドの上で眠りについた。ちなみに二段ベッドの相棒はベッドバディと呼ばれ、同じ班の中でも絆が深い仲になる。

そして次の日の朝…

何したっけ?(笑)

とりあえず入隊すると、保険の契約やら、宣誓書やら色々書く。書き物で一日が終わるくらい、色んな書類やらがある。

それ以外はアイロンのかけ方、そしてベッドメイキングの仕方などなど。

班長引率で駐屯地内の要領や、日々の生活の要領を覚える事。それが初期段階の毎日だったはず。

ベッドのシーツとかパキッパキっ過ぎて笑えるほど。

毛布も何枚あるんだよ!?化粧毛布ってなんだ?おいおい、寝るまでにどんだけベッドメイクに時間かけるんだ?

初期の頃は驚きの連続だった。

朝起きてからのベッドメイクも最初の頃は逆に楽しかったな。ベッドバディと協力しながら一緒にメイキングをする。

その後は、うっすら記憶から消えているが、入隊式が1週間後に控えてるから多分その練習三昧だったと思う。

体育館に集まり、団体行動っていうか、号令に従いビシっとする!まぁミニチュア基本教練。

この練習の時期から班長達は鬼と変化し、ひっきりなしに怒号が飛び交う。それでも学生気分が抜けない俺はテヘペロ三昧で余裕をぶっこいていた。

しかし日が経つにつれ、班長の鬼化にも行き止まりがなく、そして団体行動の重みを嫌でも痛感させられる。

全体が揃わないことには入隊式の練習は一向に終わらない。

そう!自分が足を引っ張ってはいけない!っていう使命感が生まれる。この使命感が生まれると、人間は一生懸命になる。

一人のときには湧かなかった連帯感と連帯責任を嫌でも意識させられる。

自衛隊は毎日の行動の中で、知らず知らずのうちに自分の意識が改革されるようにできているから凄いもんだ。

入隊式が自衛隊のターニングポイントだ!

そして入隊式の日!隊員の親たちも参加できる限り、入隊式に来る。

そこで我が子を見て親はびっくりするだろう。見違えるほどにキレッキレになった自分の息子に。

そして何よりも目つきが変わる。たった一週間ちょっとの団体生活&自衛隊の空気で人間は変わってしまうのだ。

無事に入隊式を終え、家族で写真をとったり、確か飯も一緒に食ったのかな?久しぶりの安堵な空気に癒やされながら、今後の自衛隊生活に明るい活路を見出していた。

が、しかし!

親達も帰路についてしまい、さぁ今日も心地よい気持ちのまま眠ろう!そう考えていた矢先…

講堂に集まり、またまた班長達からの今後の訓練の流れの説明などを受けた。

一通り説明も終わり、何故か今から隊舎前の広場に集まるように命じられる。

何が始まるのか?!

みんなでだべりながら、重い腰を持ち上げた瞬間!

『◯✕△✕★?◯✕★◆?!◯△』

鼓膜が破れるんじゃないか?!くらいの怒号が講堂内に響き渡った。

班長『何をちんたら歩いとんじゃ!わりゃ!急がんか!』

講堂内に響き渡る怒号に、講堂内に響き渡る机や椅子を叩く音。。。

状況を飲み込めず座ったまんま呆然としていた隊員の椅子を蹴り上げる班長。。。。

これがショック療法だ。

班長『ちんたらしとるのはお前か??』。般若化した顔の班長が俺に近づいてくる。

俺『全然違います〜』

声にならない声でダッシュで講堂から出て広場に向かう。後ろから鬼が付いてくる。。。

あれ?俺今何してんの?ってか、なんでそんなに怒ってらっしゃるの?誰もがそんな事を考えながら、広場へ向かう。

広場について整列をし、自衛隊入隊第一発目の腕立て伏せが始まった。

班長『もうお前らはお客様じゃねーんだよ!わかってんのかコラっ』

拡声器を持った班長の怒号…

腕立て伏せの体勢をを取りながら、5分前までの自分にグッバイをして、意味もわからず現状に身を預けた。

そして生まれて初めて俺は、生まれたての子鹿になった人間を見て、生まれたての子鹿になった自分に出会えた。

同期A『こんなん全然余裕だったわ〜』

じゃあお前の膝についている茶色の土は一体何なんだ?同期には色んなやつがいて、本当に愉快な仲間たちだった。

あ〜明日から、いや今からの自分はどうなるんだろう?やっぱり自衛隊に入ったのは間違いだったのか?

今頃同級生のやつらはまだ春休み(専門学校や大学の入学式までの間)だから、コンパしたり遊んだり、これから始まる新しい学生ライフを妄想しながら、ニヤニヤしてんだろうな〜とか。。。

そんなこんなで、自衛隊の本当の姿を見せられた夜。いつまで経っても眠りにつけなかったのは言うまでもない。

続きはまだ今度

img via 陸上自衛隊HPより引用

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