人物

  2018/02/24  611 share

冒険家「植村直己」が教えてくれた「諦めない」という偉業

今の若い人たちにどれほどの馴染みがあるだろう?

今日ここで紹介するのは、世界を代表する日本人の冒険家「植村直己」。数々の偉業を成し遂げた誇り高き日本人の物語。

植村 直己(うえむら なおみ)
1941年(昭和16年)2月12日〜1984年(昭和59年)2月13日頃
国民栄誉賞を受賞した世界的冒険家

1941年(昭和16年)2月12日、兵庫県城崎郡日高町上郷に生まれ、世界を代表する冒険家。日本人として初めてエベレストに登り、世界で初めて五大陸最高峰を極める。
国民栄誉賞、バラーインスポーツ賞をはじめ数々の賞を受賞。

出典 http://www2.nkansai.ne.jp/uemura/

植村直己との出会い

僕が植村直己と出会ったのは小学校4年生の時で、三宅裕司が司会をしていた『驚きももの木20世紀』というドキュメンタリー番組だった。

彼が達成した数々の冒険の歴史や、植村直己という人となり。60分の番組で僕の心は完全に植村直己に持って行かれた。そう、一瞬にして彼の虜になってしまったのを今でも覚えている。

当時は既に植村直己は他界しており、自分の親から現役時代の植村直己の話を色々聞いたりしていた。

そして、自分のおこずかいで彼の文庫本『青春を山に賭けて』を購入し、手垢がつくほど読み倒した。そしてますます魅力に引き込まれていく。

植村直己の魅力とは!?

大学に入学するまでは体力もないもやしっ子だったと自伝で述べている。兵庫県の田舎町で過ごし、高校を卒業して大学入学の為に上京。

ひょんな事から登山サークルに入り、それがその後の彼の人生を大きく変えていくことになった。

今の時代、毛嫌いされる事が多くなった『努力』や『忍耐』という言葉。僕は彼の本を読み、それを学んだ。

大学で登山の魅力に取りつかれた彼は、世界の山に登ってみたいという夢に出会う。

今と違い、海外に行くことがとてつもなく特別だった時代。たった一人でアメリカに渡り、現地の農場で働きながら英語を勉強し、登山のお金を貯めたという。

もちろん英語など全くできない状態で。住むとこも頼れる人もなく、30,000円を手に握りしめアメリカに渡ったのだから無茶苦茶だ。

そう、植村直己の魅力とは『行動力』新しいことに挑戦しようとする時、新しい環境に出会う時、人は自然に躊躇という壁にぶち当たる。やっぱり僕も、この『勇気』という恐ろしさに幾度となく打ち負かされた経験がある。

英語ができないフランス語が出来ないなどと言っていたら、一生外国など行けないのだ。男は、一度は体を張って冒険をやるべきだ。

出典 http://www.meigennavi.net

そうした精神が彼の偉業を成し遂げる原動力だったと思う。

日本人初のエベレスト登頂


出典 http://mainichi.jp/

気が狂いそうな単調さに耐えぬき、弱音を吐きたがる自分に打ち克つ以外にない。進むこと、ひたすら前へ進むこと。

出典 http://www.meigennavi.net

譲れないもの、それは紛れもなく自分自身…その精神力が物事を達成する

このエベレスト登山にはちょっとしたエピソードがある。日本人初のエベレスト登頂はもうひとりの日本人『松浦輝夫』氏と一緒だった。

植村直己は先輩の松浦氏に登頂の第一歩を譲ったらしい。素敵なエピソードだ。

このエピソードはこちらで詳しく読める。

北極圏・グリーンランド犬ぞり単独行

エベレスト登頂の後、フランスでアルバイトをしながら世界5大陸の最高峰に単独登山で登頂。

冒険の場所をグリーンランドや北極点に向ける。その準備として、グリーンランドのシオラパルクという村で、現地のイヌイットから生活の術や犬ぞり等の訓練を受ける。


出典 http://natgeo.nikkeibp.co.jp

・北極店まで犬ぞりで単独到達。

・グリーンランド犬ぞり縦断。

・北極圏犬ぞり単独行12,000キロ

上記を成し遂げた。

これらはその後、植村直己の夢である『南極大陸』への冒険の布石として語られている。

ミネソタ アウトドアスクール

そして南極大陸の夢が叶う一歩手前でその夢は打ち砕かれる。

当時、イギリスとアルゼンチンがフォークランド紛争という戦争中だった。南極大陸の冒険に協力してくれるアルゼンチン側がこの戦争を理由に協力を取りやめたのだ。

どうなるかわからない紛争状態。その間に植村直己はアメリカのミネソタにあるアウトドアスクールで勉強も兼ねて子供達と触れ合っている。

その時に言った言葉も素敵なので紹介する。

「君たちに僕の考えを話そう。

僕らが子供のときに、目に映る世界は新鮮で、すべてが新しかった。
やりたいことは何でもできた。

そうだ。
医者になりたいと思えば医者になれたし、
登山家になりたいと思えば登山家にもなれた。
船乗りにだってなれた。

何にでもなれることができるんだ。

ところが年をとってくると疲れてくる。
人々はあきらめ、みんな落ち着いてしまう。
世界の美しさを見ようとしなくなってしまう。
大部分の人が夢を失っていくんだよ。

僕はいつまでも子供の心を失わずに、この世を生きようとしてきた。
不思議なもの、すべての美しいものを見るために。
子供の純粋な魂を持ち続けることが大切なんだ。
いいかい、君たちはやろうと思えばなんでもできるんだ。
僕とわかれた後も、そのことを思い出してほしい 」

出典 http://www.obs-japan.org/ob15s/essay_u/

アメリカに在米中、一度登頂を果たした北米大陸最高峰の『マッキンリー』、その山に再度登頂をトライしている。

今回は厳冬期の単独登頂。達成すれば人類初。

頂上に残された日の丸

植村直己は、マッキンリー厳冬期の単独登頂を最後に帰らぬ人となってしまう。

明治大学山岳部によって2度の捜索が行なわれたが発見されることはなく、植村が登頂の証拠として山頂付近に立てた日の丸の旗竿と、雪洞に残された植村の装備が遺品として発見されるに留まった。やがて生存の確率は0%とされ、捜索は打ち切られた。現在に至るまで遺体は発見されていないため、最後に消息が確認された1984年2月13日が植村の命日となった。43歳没。

出典 ウィキペディア

遺体は今現在も発見されていない。

天候の悪化もあって捜索は難航したらしいが、第二次捜索隊が頂上に残された日の丸を発見。それは夢に生き、夢に散った男が残したものだった。

諦めないことの大切さ

僕は植村直己という男から数々の事を学んだ。その中でも僕の人生を大きく変えた言葉を紹介する。

あきらめないこと。どんな事態に直面してもあきらめないこと。結局、私のしたことは、それだけのことだったのかもしれない。

出典 http://www.meigennavi.net/kw/u/uemura-naomi.htm

人間生きていれば色んな壁にぶち当たる。一歩踏み出す勇気、行動力、僕は植村直己からそれらを学んだ。

挑戦すること。今の自分に酔いしれず、満足せず、いつでもストイックに自分の信念を貫く姿。

そして諦めないこと。これこそが植村直己の数々の偉業の結果であり、僕達も見習うべき最高の信念だと思う。

本当の自分は今ココにしかいない

最後に、僕が植村直己という人間に魅了されるきっかけになった本を紹介する。

年収何倍アップとか、一日何時間で月収何百万円とか。そんなくだらない自己啓発本を読むより、遥かに説得力のある本だ。

何もない所からスタートし、失敗の中で経験値を上げ、自分の目標に喰らいついていく姿。言葉もわからず、頼れる人もなく、お金もない。何事にも自力で立ち向かうが、人々への感謝を忘れない謙虚さ。

この本を読むと彼の人生は失敗の連続だったりもする。よく生きていられたなと思う。まぁそんな人間味溢れる部分も魅力の一つ。

賛否両論がもちろんあると思うし、そんな計画性もなく行き当たりばったりの人生。。バカじゃん。運が良かっただけじゃないの?そう感じる人もいるかもしれない。

だだ、自分の信念を貫いて生きていく男の物語は、僕達に強烈なインスピレーションを与えてくれる。

最近良く耳にする、自分探し(現実逃避)、そんなお粗末とはかけ離れたリアルな自分への挑戦だ。本当の自分は今ここにしかいない。

今の環境や処遇、自分の置かれている立場から逃げたす為の現実逃避ではない。

そんなのは旅をするまでもなく、現実逃避しているという自分が既に見つかっているはず。

そうではなく、何かに躊躇しているけれども、現状を打破する勇気を手に入れたい。そんな貴方に是非読んで頂きたい。

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